arata AX-75
arata AX-75
RIGHT SIZING
小柄な人に最適な山岳テントを届けたい
「小柄な人の体格に合わせたオールシーズン山岳テント
柄な人が使えるテントは小柄な人も勿論使うことができますが、大きい分だけ重く、小柄な人にとっては不要な重量負荷が掛かることになります。同等の体型であれば身長が低い人は高い人に比べて筋力が少ない分、テントの重量は重要な問題です。特に女性は男性と比べて一般に同一身長でも筋力が少ない分、その重要度は増します。
日本人の男女の平均身長を比較すると、男性は約172cmであるのに対し女性は約158cmと約8%もの開きがあります。しかしながらテントはアパレルの様に身長や男女別にサイズがラインナップされている訳ではありません。
そこでarataは約165cmの人が不自由なく使用することができるテントを作れば多くの女性と小柄な男性に最適なサイズとなり、また多少の不便を感じても軽量さを優先させる登山者に響く製品となると考えました。
完成したAX-75は横幅200cm、奥行75cm、高さ93cm、最小重量900g※1となり、日本のダブルウォールの山岳テントとしては最軽量クラスに仕上がっています。
(装備重量は1045g、ただし付属するグラウンドシートの重量68gは装備重量に含まれません)
またAXシリーズ共通の独自のスリーブハブ構造とガイラインを駆使したトラス構造を採用、軽量ながらも強度が高く、天候に合わせてテントの強度を高めていけるようにしています。
製品にはテント本体やフライシート、
ペグやポールの他にグラウンドシートも付属します。
必要なものをすべて一つにパッケージとしました。
またAXシリーズをさらに強固に快適にするオプション品も揃えています。
AX-75は小柄な人や、スペースよりも重量を優先する登山者にピッタリな新世代の日本の山岳テントです。
Technical Note
AX-75に盛り込んだ技術やこだわりをご紹介します
フルスリーブインナーテント x 独自のスリーブハブ
AXシリーズではインナーテントとポールの結合にスリーブを採用している。スリーブ式は近年のテントによく見られるフック式(吊り下げ式)と比べ、ポールにかかる負荷が分散されると共にポールの変形を抑制する構造である。
一方で既存のスリーブ式のテントは2本のスリーブがつながっておらず、2本のポールが効果的に支え合う構造にはなっていない。 その点フック式は2本のポールの中央がスイベルにより結合しており2本のポールが互いに支え合う構造になっている。
arataはスリーブ式、フック式、それぞれの長所を両取りするために独自のスリーブハブを生み出した。上の写真の通り2本のスリーブがハブを介して連結しており、スリーブ式ながらも2本のポールが互いに支え合うことを可能にしている。
エントリーユーザーには設営が難しそうと思われがちな構造だが、フックを一つ一つはめる必要がないので実際にはフック式よりも迅速な設営が可能。さらにフライシート、インナーテント、グラウンドシートがあらかじめ結合された状態から一度に立ち上げることことが可能であり、雨天時の設営では大きなアドバンテージがある構造となっている。
スリーブハブガイポイント
AXシリーズはスリーブハブにはガイラインの締結ポイントを設けてある。 上の写真のようにポールを縛り上げるようにクロスさせてペグダウンすることで、2本のポールをフック式のスイベルで結合したかのように剛結させることが可能である。
スリーブハブガイラインはフライシート頂上に設けられた孔を通して外に出すことができる。AX-75は長辺側の投影面積が大きいため、長辺側からの風の影響を受けやすい。スリーブハブガイポイント※2 は変位の大きいテント頂上部から長辺側をペグダウンすることにより、テントの耐風性を高めるarataの独自の機構である。
(オプションのエマージェンシーガイラインキットを利用するとより便利です)
インナーガイライン
AXシリーズのインナーテントの短辺側の内側にはインナーガイロープを設置している。これはプレハブ工法の建物でよく見られる補強のためのブレースと同じ役割を果たし長辺側からの風によるテント変形を抑制する働きがある。
さらにAXシリーズはオプションのエマージェンシーガイラインキットを取り付けることで、内部空間を犠牲にしてテントの強度を高めることが可能。 特に天気の予測が困難な長距離の縦走時や、天候が変わりやすいポイントにテントを設営する場合には携行することをおすすめします。
Yunan UL 7.5ポールの採用
AX-75はAX-79、AX-130と異なりYunan社のポールを採用している。Yunan社はDAC社・米国Easton社と並び三大ポールメーカーと呼ばれることも多い。
AX-75で採用しているULポールはDAC社のFeatheliteシリーズと同じく、ポールの連結部の部品、『フェルール』を圧入によりパイプと結合させており、フェルールにかかる応力を分散するとともに、接続部のパイプを拡管処理して強化しており、軽量ながらも強度を高める構造をしている。
AX-79、AX-130で採用したDAC Featherlite NFL 8.7よりも強度面では劣るが、ポールパイプの直径が小さく、許容する曲げ量が大きい。AX-75はテント全体が他のAXシリーズよりも小さいことを考慮し、コストパフォーマンスに優れたYunan UL 7.5を採用している。
荷室空間の拡張と耐風性を向上させる後室
AXシリーズは入口側の前室に加え背面に後室空間を備えている。この空間は荷室空間を形成するとともに背面からの耐風性を高めている。
1-2人用のX字のドーム型テントは投影面積の大きい長辺側からの風に弱い。片側出入口のテントは軽量化のために背面はインナーテントにピッタリとそう形状であることが通常だが、風を受け流しにくい構造となるため風に弱い方向が生まれる。
AXシリーズは過度に軽量さを追求することなく堅牢さと実用性を優先した構造としている。
地面とフライシートの距離
フライシートの下端の高さを上げるのは軽量化の常套手段だが、AXシリーズは雨風の強い荒天・降雪時の使用を意識していて可能な限り低く設定している。
雨を伴う強風時にフライシートをすくい上げるように雨を巻き込んだ風がテント内に侵入するリスクを低減している。 またAXシリーズはレインフライのまま降雪期も使用する事を想定している。AXシリーズは地面とフライの隙間を雪で埋めておくことにより、フライシート内への雪の侵入を抑制することができる。
透けにくいテントカラー
人気の山のテント場ともなれば手を伸ばせば隣のテントに届きそうなこともしばしば。最近のテントは生地が薄く、明るい色だと日中ですら中の人がうっすらと見えてしまうこともある。
AXシリーズはインナーテント・フライシートの両方を濃いグレーにしたことで、日中外から中の様子が見えることはなく、夜間のライト点灯時の人影の鮮明さも改善している。
濃いグレーにすることのデメリットは日中のテント内の温度上昇となるが、高温な季節はカラーによらず日中テント内で過ごすのは困難である。そのためAXシリーズはプライバシーの保護の方が優先したカラー設定とした。
Technical Spec
arata AX-75
Seasons : 4-season
Sleeping Capacity:1-person
Packed Size:24 × 17 × 11cm (L x W x H )
Minimum Trail Weight:900g
Equipment Weight Spec: 1045g (Excluding groundsheet)
Floor Dimensions:75 x 200cm (L x W )
Peak Height:93cm
Number of Doors:1 door(There is one other door for luggage.)
Pole Material:A7001 Yunan UL 7.5
Inner Fabric:10D breathable nylon
Floor Fabric:15D ripstop nylon silicone coated (PU1500)
Stake Material:7A04 T6 V-Shape(8 Stakes included)
Rainfly Fabric:15D ripstop nylon with silicone coating (PU1200)
Contents: Tent body, Flysheet, Groundsheet, Stakes, Tent poles, and Special storage bag )
Close-up detail
調理や荷物置きに優れた広い前室を完備しています
出入りしやすさに配慮した大型のドア(メッシュ切換可)
L字型ドアは片手でドアの開閉が容易であり、逆U字型と異なり全開にしなくても出入りが可能
入口反対側には後室へのアクセスが可能な小窓を備えます
テント内部から後室部へ気軽にアクセス可能
登山靴やアイゼン等々テント内にて収納しにくいものなどを置くことが出来ます
別売りの後室用グラウンドシートを使用することで荷物が直接地面に触れることなくより快適にご使用いただけます
煙突型メッシュ窓付ベンチレーション完備
ナイロンは完全密封されないため厳冬期等の積雪時での窒息のリスクを低減します
入口下方のメッシュ窓より冷たい空気を取り入れ温まった空気を上方より排出する設計としています
インナーテントとフライシート入口部は便利なダブルスライダー構造を採用しています
上部だけを開けて外の様子の確認することが可能です
上部にはベンチレーションロッド備えており換気性を向上することが可能です
開けた状態でも雨が侵入しにくい設計です
インナーテント内部短辺側下部左右にはメッシュポケットを二つ備えています
Option Parts
arata Emergency Guyline Kit
AXシリーズの強度をより高めるオプションアイテム。 エマージェンシーガイラインキットを上の画像の通り取り付けることで、内部空間を犠牲にしてテントの強度を高めることが可能となります。 特に天気の予測が困難な長距離の縦走時や天候が変わりやすいポイントにテントを設営する場合には携行することをおすすめします。
arata Ground Sheet for Back Room
AXシリーズのバックルーム(フライシートとテント本体の間)用のグラウンドシートです。 この製品を使用することでバックルームを使用した際に地面からの汚れを防ぎます。汚したくないものやギアを置く際には重宝するアイテムです。
※1 最小重量にガイロープ類は含まれません
※2同部専用のガイラインは付属しないためオプションのエマージェンシーガイラインキットをお買い求めいただくかご自身で適当な長さに切ったガイロープを取り付けてご使用ください
※ お使いのモニター設定、お部屋の照明等により実際の商品と色味が異なる場合がございます、予めご了承ください
※文中記載の平均的寸法についてはarata調べによるものです