arata ASP-03
arata ASP-03
エアマットの性能を向上させる
軽量多機能PEマット
arata ASP-03
快適性とR値を向上させる
多機能ポリエチレン製マット
ASP-03は登山時の睡眠をより快適にするポリエチレン製のマットです。
エアマットと組み合わせることでより快適に就寝できるほか、 重量を極限まで切り詰めるULハイカーにもお勧めの製品です。
軽量ながら断熱性が高く寝心地のよいポリエチレンを採用、製造国とは別の国からわざわざ取り寄せた材料を使用しています。これにより厚さ3mmながらR値0.4以上という値を実現しました。現状このASP-03よりも重量当たりのR値が優れた製品は存在しません。(※1)
長さは180cm、様々なエアマットと組み合わせやすいサイズに仕上げました。両者を組み合わせることでエアマットの滑りを防止し、R値を増加させることが可能です。さらにASP-03を折りたたんで使用することで「長さ90cm」「厚み6mm」「R値約0.85以上」「重量42g」の軽量高性能ULマットへと変化します。
登山スタイルの多様化が進む昨今の日本の山岳シーンに合わせた軽量・高性能かつ選べるポリエチレンマットの誕生です。
Technical Note
ASP-03に込めたこだわりをご紹介します
エアマットを保護し、より快適な寝床を実現する
ASP-03を開発した理由の一つに「近年特に普及して来ているエアマットを保護するアイテムを作りたい」という思いがありました。
エアマットは重量と断熱性のバランスに優れるため特に寒冷な季節には必須のアイテムとなっています。 性能や利便性の部分でも大変重宝するアイテムですが、特有の懸念点があります。 それが「パンク」です。
パンクを引き起こす原因は様々ありますがその中の一つとして挙げられるのが「地面の状態」です。 注意してテントを設営しても気づかぬ場所に鋭利な石があったり、 そもそも岩の上に設営しなければならないこともあります。
このような状況ではエアマットも破損の危険性が特に高まります。 地面が悪条件でも安心してエアマットを使うにはどうすればよいのか? その答えがASP-03です。
ASP-03はエアマットと組み合わせることで最大限の効果を発揮します。3mmの厚さをもつ特殊ポリエチレンは地面の凹凸を吸収してエアマットとの当たり面を滑らかにし、パンクのリスクはもちろんのこと、エアマットを使用される方の心理的な負担も低減させます。
エアマットを滑らせない
エアマットの表面の材質には「ポリエステル」と「ナイロン」の二種類があります。
ポリエステルを採用するエアマットは表面が滑りにくくソフトな風合いで寝心地が良い一方、繊維の比強度がナイロンよりも劣るために重量が重くなりがちです。
ナイロンを採用したエアマットは摩擦係数が低いために滑りやすく、表面が硬質で寝心地がポリエステルよりも劣りますがポリエステルよりも軽量に作りやすいという特徴があります。 近年軽量化のニーズが高まっていることもありナイロン製のエアマットが増えてきています。
山のテントサイトでは完全にフラットという場所は稀です。一見フラットに見えても実際に寝てみると傾いていたり、やむを得ず斜面に設営しなければならないという状況もあります。
このような状況で滑りやすいナイロンのエアマットを使用すると、寝ているうちに徐々に傾斜の下側にマットが移動し、テントの壁面に寝袋が押し付けられてしまうことがあります。特に厳冬期に寝袋から出てエアマットの位置を再セットし、再び眠りつくのは体温を低下させるし体力の回復の妨げになるために避けたいものです。
ASP-03はポリエチレンマットの中でも表面の摩擦係数を大きくしています。 ASP-0とエアマットを組み合わせることでエアマットが徐々に傾斜の下側に滑り落ちてしまうリスクを低減します。
敷くだけで「R値+0.4」
ASP-03は原材料の生産国と製品の製造国が異なります。これは今回我々がこだわった部分の一つでもあります。
コスト、技術、品質を考慮した結果、中国にて優れたパートナーを見つけることができましたが、我々の目標とするR値及び体積を実現する素材が中国では生産されていませんでした。
そのため海外で生産された特殊なポリエチレン(PE)材料を中国まで運んで生産しています。 一見するとシンプルなマットですが、こだわりが詰まっています。
我々が調べた限り、重量当たりのR値がASP-03より優れたポリエチレンマットは存在していません※1。ASP-03のR値は0.4以上としていますが実際には0.45程度あります。 エアマットと組み合わせた際には純粋にエアマットのR値に加算されるため保温性が向上します。
更にエアマットとASP-03の隙間の空気も断熱材として働くため、付加されるR値はさらに大きくなります。 ASP-03はただのプロテクションマットや滑り止めの役割だけでなく、断熱材としても優秀な性能を持っています。
半分に折ってULスタイルに
ASP-03の長さは180cmなので長辺を半分に折りたたむと長さは90cmになり、R値は単純に倍の約0.85以上になります。
頭や脚を着替えやバックパックにのせ、肩からお尻までの長さだけマットを使用するULハイカーにはASP-03を半分に折って厚さ6mm、90 x 51.5cm、重さ42g、R値約0.85以上のULマットとして使用することを提案したいと思います。
不揃いな横幅と環境への配慮
ASP-03はスペック上の横幅を51.5cmと設定していますが、実際の製品は51-53cmと少し幅を持っています。
当初はASP-03は一般的なクローズドセルマットと同じく横幅は51cmで製造する予定でした。 これは工場での生産効率を考え横幅約103-105cm程度で長いロール状のマットを生産し、そこから51cm幅を2枚切り出すというものでした。
しかしながら正確に51cmを切り出そうとすると1-3cm程度の幅の端材が発生してしまい、 この端材は再び溶かして原材料にすることも出来ないために廃棄以外の選択肢がほとんどありません。
我々はこの端材を廃棄することは環境負荷の増加に繋がるし、何よりも「もったいない」と考え、 ASP-03を103-105cmのロールを半分に切るだけの製品とすることにしました。
このようなことから製品ごと横幅が51-53cmの間でばらつきがありますが※2、愛嬌として受け入れていただければ幸いです。
選べる2色のカラーとその展開理由
ASP-03はスタイルに合わせて選べるようにWhiteとGrayの2色にて展開しています。落ち着いた色合いを好む人はGrayを、機能を優先する人にはWhiteをご検討ください。
なぜWhiteが機能的にGrayよりも優れるのか、その差は「熱線の反射率」にあります。 体から発せられる熱線や体温によって温められた衣類から発せられる熱線が敷いているASP-03に当たり、そして反射して体に再び戻って来ます。
この反射率がGrayよりもWhiteの方が高いため機能的に優れているのです。 特にエアマットを使用せず、直にASP-03の上で就寝する場合など、その恩恵は顕著となります。
この「色による熱線の反射」は決して無視出来ないものです。 エアコンの室外機の色が基本的に白であり、中のコンプレッサーが黒しか存在しないのは性能を高めるためであり、工業の世界では当たり前の考え方です。
より身近に感じるには暗い屋内で全く同じ素材の黒と白のシャツを着て、暖かさの感じ方を比べて見るのも面白いかもしれません※3。
またWhiteは汚れが付着しやすい反面、白以外の異物を発見しやすいメリットもあります。 エアマット保護の観点からは鋭利な異物を発見するうえでもWhiteのほうが効果的なシーンが多いはずです。
さて、arataのエンジニアはASP-03のWhiteとGrayのどちらを使うか。
答えは勿論Whiteです。
White唯一の欠点はまるで家電製品に付属する緩衝材の様に安っぽく見えることです。 機能面も大事ですが「見え方」という点も無視できない重要な要素の一つです。 こういったことから落ち着いたGrayもラインナップしています。 お好きなカラーを是非手に取ってご覧ください。
Technical Spec
arata ASP-03
Color : /White /Gray
Expanded Size:180×51.5×0.3cm
Body Weight:42g
Material:Polyethylene form
R-value:R0.4 or higher
Close-up detail
軽量ながらも高性能なポリエチレン製エアマットです。
エアマットと組み合わせ下に敷くことで「保護」「快適性」「暖かさ」性能を向上させます
素材にこだわることでR値0.45以上を実現しました。
使い勝手の良いGlayと機能性に優れたWhiteの2色をご用意しております。
※1 凹凸のあるPEはマットと地面の隙間、マットと体の隙間の空気も断熱材としてR値に含まれるため注意が必要です
※2 計算上51cmと53cmの重量差は2g未満です
※3 この場合黒いシャツは涼しく、白いシャツは暖かく感じるはずです
※お使いのモニター設定、お部屋の照明等により実際の商品と見え方や色味が異なる場合がございます、予めご了承ください
※文中記載の平均的寸法についてはarata調べによるものです